すだなび

30代会社員の日常

【書評】好きなことだけやって生きていくという提案

書籍:「好きなことだけやって生きていく」という提案
著者:角田陽一郎
 
堀江貴文さん、西野亮廣さんといった著名な方含め、こういった発信や行動に触れる機会が多い最近。ふらりと寄った本屋でつい手に取ってしまいました。

「好きなことだけやって生きていく」という提案

「好きなことだけやって生きていく」という提案

率直な感想

個人評価お役立ち度★★★★☆
面白さ ★★★★☆
読みやすさ★★★★★

これ、読みやすい!みんな好きなことやったらいいやん、ってだけの内容ではない読み応えのある本なのにさらっと読めちゃう不思議。事例も多いし共感できるからだね。

好きなことを仕事に出来る人と出来ない人の差

人はどうしても自分が抱いている夢、希望している職種だけを「好きなことを」だと思いがちです。


冒頭でいきなりガツンと言われます。「夢=好きなこと」という考え方にあなたは縛られてませんか?という問いかけから始まるわけです。
勿論夢を否定しているわけではなく、夢破れることも考えると「夢=好きなこと」としてしまうのは選択肢を大幅に狭めることになるよ、というアラートを出してくれている。

なので実現が難しかったり、明確な夢がない人も、縛られないずに「好きなこと」をこれから作ろうよ。「面白がって好きになるころうよ」と投げかけています。

ふむふむ、まぁ仕事も作業としてやるのではなく、好きになって楽しんじゃったほうがパフォーマンス上がることは僕自身納得しているし賛成です。楽しくやっちゃえばいいんだよね。いえーいGOGO!って。

恋愛でも意外な姿に興味を持って人を好きになることはあるのだから、何だって意外な面白ポイントを見つけたら好きになれちゃう気がすると思うんだよなぁ。まぁどうしても好きになれない場合は恋愛と同じで次に行きましょう。

『大事なのは興味を持つ事。』

人でも、建物でも、食べ物でも、もう一歩踏み込んで関心を持ちましょう。気になったものはスマホ1つでポチッと検索できるのだし。人に聞いてみるのでも良いし。

あなたの限界を打ち破れるのは、自分ではなく他人

ほー、これも面白い!僕自身、自分の目で見て自分の人生を進めていると思っている頑固者なのだけど、言われてみると様々な価値観に触れて自分の視野が広がっているのだからね。限界を広げたいのならどんどん外と触れ合うことか大切ですよね。
限界を打ち破るためにどんどん他人の価値観に触れていきましょう。

好きなことだけなって生きていくためのコツ


おや。
本を読みながら片手でスマホにポチポチとメモしながら読み進めているのだけど、コツだって?どれどれ。



おおー、さっき自分で書いたことと同じじゃないか。うん、シンプルに考えるとそういうことだよね。なんか肯定された感じで嬉しいぞ。自分の経験を内省しながら読むとなかなか面白い本ですな。


あっという間にここまで読んでしまいましたがここまでが序章です。本編はここから以下4章で続きます。

第1章
好きなことを増やすだけであなたの人生は大きく変わる

第2章
新しいアイデアは必ず好きなことをの中から生まれる

第3章
伝え方一つで、「ダメ」なアイデアも「いい」アイデアに変わる

第4章
うまくいかないときにどうするかが、好きなことをし続けられるかを決める

それぞれの所感をもう少し書いて見ます。

第1章


ここは視点の話。
集約すると上記の話になるのですが中身はいくつかのトピックに分かれて書いてあります。気になったトピックは自分ゴトの話。

働いている人の意識は「当事者意識」「お客さん意識」「被害者意識」の3つに分けられるといいます。常に当事者意識を持てている人は非常に少ないと思います。でもあらゆることに当事者意識を持つことが成功の近道なのだから、できるだけ被害者意識は辞めて、当事者意識で居続けたいですね。やるぞー!

第2章


ここは情報の取り方、組み合わせ方の話。
ここで気になったトピックは、人が言った「つまらない」なんて気にしないことという提案。最近は他人の発信した情報を鵜呑みにして物事を判断するような人が増えている気がするという意見がありましたが完全同意です。誰かが「つまらない」と思ったことでも「おもしろく」感じられるのかもしれないのだから先入観で判断してはいけないね。
面白く捉えよう!世の中はバラエティ的に言えば"美味しいもの"に溢れてますからねー!

第3章


ここは伝え方の話。
印象に残ったのは、「会議で発言しないのは車の助手席で寝ているようなもの。」というフレーズ。
当事者意識も低く、ただ横に座っているような人には心は動かされない。助手席からもしっかりと発言していかないとね。あ、発言するときは思いやりをもってね。あとはテクニック論も良かったな。事例多くて勉強なります。



第4章


ここは僕が1番衝撃を受けた章。著者の角田さんは「かけがえのない存在」になりたいという気持ちもあり、2016年に会社を辞める決意をした。でも、独立したからといって「かけがえのない」もなになれるわけではなかったという。

会社から誰かが抜けたからって事業が立ち行かなくなることは無いし、そんな体制は避けるべき事態ではある。けれど、組織の外に出たって取り換え不可能な「かけがえのない」存在にはなれないと気付いたのだと。
ここを読んだ時、僕自身も確かにかけがえのない存在でいたいと思っていた心があり、それがガラガラと崩れるような衝撃を受けた。組織の中、外で自分の存在を考えても無意味だと。大事なことは、自分がやっている行いについて、自分自身が「かけがえのないもの」だと感じることなんですよね。

そしてもう1つ。自分の強み大切に、なんてことは良く言われることだけれども、自分にとっての強みは1つあればいい。というか1つくらいしか持てない。というメッセージにも心に残った。その1つの強みが「個性」となり、社会にとっての自分の価値になる。その強みと「価値」を大切にしていこう。AIが色々な仕事を肩代わりするようななってしまったならば、「個性」という価値を持たない人は不要になってしまうのだから。

最後に

たくさんの気付きがある本。立ち止まり、また前に進むために定期的に読みたいと思える良い本でした。
本ってなかなかまとまった時間がないと読みにくいもの。だけれどこの本はサラッと30〜60分で読めるし、何度も読むのにおすすめです。

好きなことををやって生きていくのはちょっと苦しいんじゃない?

そう思っていた心を楽にしてくれる良き本でございました。ありがとうございました!